来てくれませんか?という依頼は断る。

くまおさんは現在零細企業で仕事をしています。その為、利益が出そうなビジネスであれば手を出します。その中で建築系の事業は完全なる下請けなので、元請から呼び出されれば飛んで行きます。

しかし、別事業として展開している化学品事業に関しては検討中の企業から連絡があっても訪問する事は基本的にはありません。
先日も、ある建築関連の大企業から連絡がありました。会社名を言えば誰でも聞いたことがある会社です。

大企業担当者
「是非弊社に来ていただいて商品のご説明を頂きたいのですが・・・。」
くまおさん
「申し訳ございません。現在多くのお問合せを頂いておりまして、お伺いして説明することが出来ない状態です。」
大企業担当者
「時間が空けば大丈夫でしょうか?例えば1か月後とか・・・」
くまおさん
「申し訳ございません。予定がしばらく先まで埋まっておりお伺いすることが出来ません。こちらへお越しいただけるようであれば対応可能です。」
大企業担当者
「お伺いした際にいただける技術情報を事前に頂くことは可能でしょうか?」
くまおさん
「かしこまりました。それではお問い合わせフォームから御社情報をご連絡ください。資料をお送りさせていただきます。」

実際には別に忙しくありません。訪問する事もなんてことはありません。でも行きません。
何故ならば、訪問する事によってくまおさんの価値が下がってしまうからです。呼んで直ぐ来る営業マンは便利かもしれませんが、希少価値はありませんよね?コンビニのスイーツは美味しく、いつでも買えるので素晴らしいのですが、長時間並んで購入する京都のわらび餅の方が価値が高いと多くの人が感じます。

売りにくい商品をセールスをするには希少価値の演出がとても大切です。そうする事によって相手側がこちら側の事を気にするようになり、立場が逆転します。「買ってやる」⇒「売ってください」という状況に変化します。京都のわらび餅がいつでも買える状況であればそんなに売れないし、注目されないし、口コミも広がらないでしょう。

今回お問合せ頂いた会社はとても大きな会社なので出来ればお付き合いしたい会社です。だからこそ最初の出会い方は重要です。相手にとってくまおさんが重要人物として認定されないと今後の営業活動に支障が出ます。

くまおさんの電話を脇で聞いている人は、かなり驚くと思います。
くまおさんの営業手法を知っている人であれば慣れているのですが、目の前で掛かってきたお問合せ電話を断っているのです。そりゃあ驚きます。

でも、くまおさんの商品はむしろこのようにセルフブランディングしないと売れない製品なのです。なかなか・・・というかほとんど周りの人には理解してもらえないのですが、結果として全く売れなかった商品が売れるようになってきたので、やり方は間違っていないと確信しています。

殿様営業万歳。教えてくれた先輩ありがとう!