自社商品PRで展示会出展はPRで効果があるのか?

昨年展示会に出展しました。
一番小さい3m四方のブースだったのですが、何だかんだで人件費を除いて200万円位かかりました。

結果は不振。まあ、狙っていた会社をその後に落とせたので合わせ技でなんとか、といったところです。

くまおさんがほぼ一人で準備から運営、補助金の申請、人の手配等を行いました。まあまあ、大変でした。
でもね、実は展示会には出店したくなかったのです。理由は簡単で、成功しそうな気あまりしなかったからです。

展示会出展は消極的な判断から決定しました。

元々くまおさんは展示会には出店者側として何度か出たことがあります。とは言っても従業員として、営業マンとしての参加です。そして、その中で上手くいったり、新規取引先を獲得したことが一度もありませんでした。そう、一度もです。

理由は様々です。そもそも、展示会の顧客と自社ターゲットが全然違ったり、単にやる気が無かったり、追客をさぼったり。
ですから展示会自体に意味が無いとは思いません。
見込み客リストを集めて、マーケティングオートメーション的な考え方で追客を行えば、製品によってはかなりの効果を上げる事が出来ると思います。

では、そんな経験者であるくまおさんが何故展示会に出展しようと考えたのかを書きます。

くまおさんは超ニッチ化学薬品を販売しています。主な集客方法はインターネットSEOであり、ステルスマーケティングであり、コンテンツマーケティングです。大体月間で10~20件くらいの新規お問合せが入るように、5年間かけて構築できました。

そうなってくると段々と問い合わせ顧客の傾向が見えてきます。また、自社が欲しいお客様の業種もおおよそ絞られてきました。
そこで、その様な顧客にピンポイントでアプローチをしたいと考え、様々なウェブツールを探したり、業者を呼んで話を聞いたりしました。
しかし、くまおさんの想定してることを出来るサービスや技術が見つかりません。
まず、ほとんどのケースで、ウェブ会社の営業マンの営業スキルがくまおさんより低く、ウェブマーケに関してもくまおさんより詳しくないという問題がありました。
ですから、くまおさんの話について来れる人がおらず、居たとしても「そういった技術は当社にはありません。」となってしまうケースが100%でした。

まあまあの件数の業者やサービスと話をしたつもりです。自身の伝手を使ってウェブ会社の経営者やAI系の関係者、統計に詳しい人等さまざま面談しましたが、残念ながら見つかりませんでした。

じゃあどうしようか?と考えました。くまおさんの目的は「特定の業種の、特定の役職以上の人」と出会う事です。
そこで、展示会が思い浮かびました。本当は展示会はやりたくありません。効果が出た経験がない上に、展示会は刹那的に消費されます。ウェブであれば一度作ったコンテンツは半永久的に残りますが、展示会は3日間程度で終了です。
同じ理由でウェブ広告も嫌いです。刹那的に消費されるからです。

やはり展示会はどう考えてもコスパが悪いわけです。しかし、特定の業種の人が分かりやすく一堂に会するリアルの展示会は、くまおさんのニーズに少しだけ合致しました。

そこで、本当はやりたくないけれども、他の方法が思いつかないので展示会に出展したという経緯です。

そして、昨今ウェブ上の仮想展示会が話題を集めているようです。話題なのかどうか・・・ここは議論の余地がありますが、あるウェブ展示会の会社から連絡があり、良い条件を提示してもらったので参加しました。そして現在も継続参加中です。
しかし、ここでウェブ展示会の圧倒的な欠点に気が付きました。それは、あくまでも自社ウェブサイトの劣化版にしかならないという事です。

これは仕方が無いのかもしれません。くまおさんの様に自分で自社サイトを運営できる場合、自社のウェブサイトでどんどん情報を開示します。また、サテライトサイトも運営しているので、様々な情報をリアルタイムに開示しています。
一方、ウェブ展示会の場合それらの自社情報を抜粋して、運営業者に渡す為、情報量は圧縮され自社劣化版ページが出来上がります。
それでも、圧倒的な集客力がその展示会サイトにあれば良いのですが、工業や化学系のウェブ展示会の場合、ある程度課題が明確でないと、そもそもウェブ展示会サイトに訪れないと思われます。
しかし、その場合、課題が明確であればgoogleでまず検索するでしょう。そして、その場合、ウェブ展示会の劣化版自社サイトよりも、フルスペック自社サイトの方がSEO対策上は明らかに有利なので、自社サイトで十分に集客できるわけです。

ですから、仮にウェブ展示会に出展していなくても元々googleから一本釣り出来る可能性が高い顧客かもしれないと考えられます。
ただ、これだ既に大量の顧客情報を持っているポータルサイトであれば、効果があるかもしれません。イプロスがもっと主体的に実行すれば成功例が作れる可能性は十分にあると思います。
しかし、今の日本でそれ以外の会社が法人用のウェブ展示会ビジネスを立ち上げてうまく行くかというと・・・かなり難しいのではないかと思います。Linkdeinだったらいけるかもな~

でもね、くまおさんは本当はリアルの展示会には出店したくないのです。ウェブ展示会で同じような効果が期待できるのであれば、同じ費用を払うなら、ウェブ展示会を選びます。搬入大変だし、装飾高いし、片づけなくていいし、期間も長いですからね。

是非頑張ってほしい。ウェブ展示会会社さん!