小規模旅行代理店が今できる事を考えてみた

別の記事で書いたかもしれませんが、くまおさんが前に所属していた会社は旅行代理店でした。
創業15年くらいで、億単位で販売金額がありました。
ところがコロナ禍で売上がほぼゼロになり、瀕死の状態です。
元々、法人の団体需要が多く、アジア各国への社員旅行や研修旅行を得意としていた為、ダメージを最も受けている事業タイプです。

社長は60代で、JCやライオンズクラブ、ロータリークラブ、倫理法人会等々地元の社長仲間で仕事を回していたという特徴もあります。当然それだけではありませんが、ホームページやウェブ戦略は全く0で、くまおさんが会社ページを作成する事でやっと人様に紹介できるという程度までになったという経緯があります。

そんな状況ですから、現在は何もする事が無くなり、文字通り休業、瀕死です。
何か新しい事をしなければならないと今更ながら言っていますが、そんなに都合よく売上が上がる方法なんてありません。
コロナ禍が終息たとしても、法人は利益大幅減でしょうから法人旅行需要の復活はあまり見込めない状態です。

そこで、もしもくまおさんが当事者だったら何が出来るだろうか?と考えてみました。ただ、くまおさんは当事者ではないので実行はしませんし、理解してくれないと思うので伝える事もしません。
もし、旅行会社の方がいれば参考にしてください。ちなみにくまおさんは旅行の専門家でもなければ、旅行好きの個人でもありません。あくまでも一般的な予測に基づく考えです。

行う事は下記です。

①ASEAN各国語で自社ウェブサイトを量産する。

以上です。
理由を記載します。

まず、国内需要や、分かりやすい中国韓国台湾からのインバウンドは既に大手が蹂躙しており今更零細企業が入り込むことは難しいと言えます。
また、欧米各国や北米は既にこなれておりウェブ難易度が高いです。

では、中国に続く次の新興国はどこなのか?と考えます。
これはかなりの確率でASEAN各国です。例えばインドネシア。
首都ジャカルタのエリート層はそれなりの所得を得ています。
彼らから見た場合、まだ日本は憧れの超大国です。

しかし、失われた20年で世界各国の所得が上昇する中、日本は停滞した為、相対的に日本の物価が下がりました。そして所得が上がっているASEAN各国との差が縮まり、日本は「安くて安全な国」となったと言えます。
アメリカやヨーロッパに行くよりも安くて安全で、食事がおいしく歴史もある魅力ある国に見えるはずです。

今後ASEAN各国のトラベラーが日本にやってくることは確実でしょう。

でね、これも実際に調べたわけではないので憶測で書きますが、多分大体あっていると思います。

例えば、インドネシア語でインドネシアのgoogleで検索した時に表示される日本企業のサイトが存在するでしょうか?答えはほぼNOだと思います。

どんな大きな企業でも、中国韓国台湾香港、アメリカ、EU、ブラジルくらいまでは各国語のウェブサイトを作成する予算が下りるかもしれませんが、ASEAN各国まで稟議書を通す日本企業はまだ稀だと思います。
決済権者のおじ様たちはまだ、ASEAN各国が植民地で後進国だと思っていますからね。

しかし、実際にはASEAN各国でこれから普及するであろう海外旅行に際して、地場の旅行代理店も成長してくるはずです。その際に、地場の旅行代理店は自社の強みを顧客に提示する必要があります。それは価格であり、独自ルートであり、サービスだったりします。

おそらく、お互いの国内大手は既に繋がっていると思います。しかし、中小零細は繋がっていないのではないでしょうか?ASEAN各国の地場旅行代理店が直接日本の代理店と繋がりたいという需要が発生する事は明白です。

自国語で自国のgoogleで日本の旅行代理店を検索して、自国語に最適化されたウェブサイトがあったとしたら、連絡してくると思いませんか?
他にはそんなサイトは存在しないので、彼らは日本の情報を得る事が出来ないわけです。そうなればほぼ唯一のウェブサイトからの問い合わせは間違いなく入ってくるはずです。
開いたHPに、母国の言葉で「私たちは日本の旅行会社です。〇〇国の旅行代理店と取引したいと考えています。お気軽にご連絡ください。」と書いておけば、多分連絡が入るはずです。

実は、くまおさん、現在化学薬品の分野において同じことを実行しています。
すでに約30か国のウェブサイトを制作しました。
まだほとんどアクセスはありませんが、すでに数社の海外企業から販売パートナー契約のオファーが入ってきています。これからもっと増えるでしょう。

ASEAN各国の歴史を見てみると、ほとんどすべての国が戦争と独裁政権と財閥で出来上がっています。そして、その財閥の主な事業は不動産と食品です。ファッションと旅行、エンターテインメントが次に続くと思います。
そして、化学はその後になるでしょう。しかし必ずやってくると思います。その日の為に、10年先になるかもしれませんが、前もって仕込んでおきました。
そうしたら思いの外早く反応がありました。

では、どの様にして各国語でウェブサイトを作って現地検索エンジンでヒットするようにするのかという事ですが、それはウェブ制作会社に相談してください。
ただ、かなり高額になりますし、その会社が世界の検索エンジンに明かるいとは限りません。また、翻訳は出来るけれどもSEOはかからっきしという事もありうるでしょう。でも、仕事が取りたいウェブ会社は正直に自社の実力を教えてくれないかもしれません。

くまおさんは上記の経験から、仕方が無いので「自力」で何とかする事にしました。
サーバーを借りて、翻訳してウェブサイトを作って、googleに登録してetc。勉強しながら色々と実行しました。頭が痛くなり、毎日めまいがして、吐き気を催していましたが、何とかできました。

ここまで書いておいてなんですが、多分中小クラスの旅行代理店にはそこまでの資金も無ければ、スキルのある人もいないと思うので実行は難しいと思います。
また、大きな会社はでは結果が出るか分からないウェブサイトに数百から数千万円の資金投下の稟議書を通してくれないと思います。

だからこそ、誰も出来ないからこそ、いま実行出来たらかなりの確率でうまく行くと思っています。
人と違う結果を出すためには、人と違う事をしなければなりません。