大黒柱のモヤモヤ

くまさんは妻、子供3人とくらす世帯主です。
一応、会社経営者でもあります。

SNSで夫のモラハラや女性のモヤモヤがよく話題になります。
それをみて反省する事、いと多しです。ごめんなさい。
気を付けます。

さて、今日はがっつり男性側視点で語りたいと思います。

くまおさんは10年ほど前に東京郊外にマンションを購入しました。
色々と理由はあるのですが、その大きな理由の一つとして「めんどくさかったから」という事があります。
トゲのある言い方になってしまいましたが、事実なので書きます。

これは既婚男性の「あるある」だと思うのですが、結婚してしばらく経つと奥さんが言い出します。
「〇〇さんが家を買ったらしい。」「同級生の〇〇は注文住宅を建てるらしい。」etc

この様な発言に対する正解は何でしょうか?「へぇそりゃあ良かったね。」「あなたも家が欲しいのか?」「稼ぎが悪くてごめんなさい。」「じゃあ、今度遊びに行かせてもらおうね。」多分どれも女性側から見たら不正解でしょう。

この背後に自分たちも家が欲しいという欲求があることは分かります。
正直、この話が続くのか~勘弁してほしいな~と思っていたくまおさんは、その他にも色々と理由がありますが、結果として35年ローンを組んでマンションを購入しました。買ってしまってこの発言が出ないなら買っちゃおう!という事は大きな理由でした。

また、「あなたは仕事に行くからほとんど家にないかもしれないけれど、私は子供と家にいる時間が長いのだから、私が快適になる事を考えてくれてもいいと思う。」と言われ、そりゃあそうだと妙に納得したことも覚えています。

そして、くまおさんはこのマンションがかなり気に入っていて、快適に住んでいます。10年たった現在でも満足しています。

ところが、当時は3人家族だったものの、現在は5人家族になり部屋数が足りなくなってきました。長男が中学生になり、受験も視野に入ってきたため、様々な事に配慮する必要も出てきました。
そこで、奥さんが言い出します。

「もっと広い家がいい」「部屋が狭くなった」「自分の時間が取れない」「2階があれば区分けできる」「戸建が欲しいい」etc

この発言に対して、大黒柱のモヤモヤが発生しました。なんだか気分が悪いのです。
当初はなぜそういった妻の発言にモヤモヤするのか自分自身でも分からなかったのですが、やっとわかったので書き記します。

下記です。

「くまおさんは、35年、数千万円の借金を背負って、毎月ローンの返済をしている。その為、仕事の変更(給料の減額)は事実上不可なので、仕事内容にも一定の制限がかかっている。固定資産税も払っている。そういった背景を分かっていて発言しているのだろうか?命を削って金を稼いでいるのに・・・なんで文句を言われなければならないのだろうか・・・」

当然そんな事は口には出しません。
「そうだね~もっと広い家に住みたいね~」と言いその面倒な会話をシャットダウンしています。

そして多分、戸建てを購入してもきっと次の不満が発生するでしょう。「駅から遠い」「庭の手入れが大変だ」「ご近所付き合いが」「家が広くて掃除が大変」「子供が独立して広すぎる」「虫が多い」etc

絶対に言い出すと思うのです。それは本当に勘弁してほしいです。そうなる未来が見えているので、戸建購入には消極的です。
住みかえるとしても賃貸で十分だと思っています。くまおさんは本気で海外移住がしたいので、もう日本国内で借金を負ってまで家は買いたくありません。

確かに、くまおさんが一人で稼いでいるわけではありません。
奥さんが毎日ご飯を作ってくれて、掃除洗濯をしてくれて、子供たちの面倒を主体的に見てくれてという事情があることは分かっているつもりです。
ですから、くまおさんは掃除も皿洗いも、洗濯も、幼稚園の送り出しやゴミ捨てもやっています。見えない家事と言われるものもまあまあやっているつもりです。

家が汚れていようが、料理がどうであろうがそれに対しては、本心から何とも思いません。相手の家族行事にも付き合いますし、子供の行事も極力参加します。

料理は休日に妻が仕事の時にチャーハンを作るくらいですが、くまおさんは料理を作ることが別に好きではないのでこの位で勘弁してください。
ちなみに、くまおさんはかなり器用なので作れないわけではありません。好き好んでやりたくないだけです。包丁も扱えますし、フライパンも返せます。
今の時代スマホがあれば料理のレシピは何でも出てくるので、問題ありません。

その代わり、奥さんが苦手な機械物やお金の計算等の不得意事項は押し付けていないのでその辺りはバランスが取れていると思います。

母親のモヤモヤはよくメディアに登場します。家事は年収換算すると○○万円だという記事を見たりしますが、その一方で、大黒柱の男性は〇〇万円を現金で家庭に持ち帰っています。その事はあまり話題になりません。

訪問販売員から、大手企業のサラリーマン、零細企業の社員、零細企業経営者を経験してきましたが、基本的仕事と言うのは憂鬱です。精神を抉られることも多々ありましたし、常に競争にさらされてきました。そのせいもあってか、くまおさんは「職場は戦場」だと思っています。

多くの既婚男性は、会社に就職して死ぬまで働かなければならないという現実があります。たとえその仕事がつらかろうと、精神がおかしくなろうともです。
辛ければ辞めればいいという発言は確かにその通りなのですが、実際問題として止められないという現実があります。

家族を背負うと収入を落せないというプレッシャーもあります。そして、そういった話はほとんどの場合妻や子供には出来ません。大黒柱が一人で抱え込みます。
気の許せる同僚と少し話せるくらいでしょう。

くまおさんは一応経営者なので、今回のコロナショックはそれなりのダメージを受けています。

そんな中、ワイドショーを見ながら自粛肯定派になっている妻とかなり温度差を感じます。確かにコロナ禍で沖縄に行った石田純一の行動は批判されても仕方が無いかもしれませんが、そこで行かなければ、将来的に無くなってしまった仕事があったのかもしれません。
「そこまでしないと存続できないような会社なら無くなればいい」と言うのは、従業員側の意見であり、経営者の気持ちが分からない人の発言だと思っています。
大げさではなく、経営者にとって会社と命は切り離せない関係にあるのです。「連帯保証人」と検索すればその理由が分かってもらえると思います。

経営者の仕事は未来への種まきであり、そのほとんどは「不要不急」です。しかし種蒔きを怠ると数年後に会社が存続できなくなります。
現に、くまおさんが独立前に所属していた会社はコロナ禍で存続危機に陥っています。種まきを怠ったことが原因です。

女性が家庭で愚痴をこぼすことを否定すると、袋叩きに合います。
「旦那さんにしか愚痴がこぼせないのだから、そのくらい聞いてやれ!」みたいな議論になります。まあ、それも分かります。

でもね・・・くまおさんは
「会社の売り上げが激減して、銀行に融資相談に言ってきたんだ。」」とは言いません。
それは違うと思うからです。それを家庭で言い出したら、経営者の家庭はかなりの確率で暗くなると思います。
「経理担当者が横領して・・・」とか「与信枠が足りないって保証協会に言われて・・・」などと言う話を食卓でする事にプラスメリットがあるとは思えません。

パート先の愚痴を聞かされた後に、「まあ、いやだったら辞めるからいいんだけど」と言われたりすると、モヤモヤします。大黒柱は仕事を辞めるという発言はよっぽどのことが無い限り言いません。サラリーマンのお父さんはみんな同じだと思います。

コロナ禍でダメージを受けていますが、幸いにして過去の種まきが功を奏して実を結び始めており、未来は楽観的です。
いや~本当に助かりました。

「自分がされて嫌な事は他人にしてはならない」(※ビジネスの場合は除く)と幼稚園で習いました。

なんだか、暗くなっちゃったな~。