再現性がないビジネスはダメ

零細企業では9割の売上を社長があげます。多くのケースでそうです。
とても不健全です。

なぜそうなってしまうのかというと、再現性がないビジネスを行っているからです。
何かの本で読んだことを思い出しました。

「なぜマクドナルが一番なのか?」

マクドナルドよりも美味しいハンバーガーはいくらでもあるし、コンビニではもっと安いハンバーガーが売っています。
でもマクドナルドが圧倒的なナンバーワンです。

これはアルバイトでも再現できるマニュアル化に成功したからではないかとくまおさんは考えています。
中小零細企業の経営者は往々にして「マニュアル」という言葉が嫌いです。自分ですべてを作り上げてきたという自負があり、それは自分でしか実行できないと信じているからです。

当社の経理担当が最近残業続きでギブアップ寸前です。
そこで、「外注したら?」と提案したところ「自分にしかできない」と言い出しました。
あ〜始まった〜

別の記事でも記載しましたが、「自分にしか出来ない仕事」などというものは世の中にはほぼ存在しません。
もし自分が安室奈美恵なら話は違うかもしれませんが、そうではありません。

よく考えてみましょう。
経理の仕事がその人以外出来ないなどというはずがありません。もしそうだとすれば、そもそもそんな経理システムはこの日本で機能しません。誰も分からないなら、そこまで詳細に分ける必要はないだろうし、分けなかったところで誰も気が付かないのですから、やはり関係ありません。多分、仕事を複雑にしたのはその経理担当自身です。自身で仕事を聖域化して作業量を増やしてしまったと言う事になります。

くまおさんは簿記3級くらいしか持っていないので、詳しくはありませんが上記の考察は多分間違っていません。
言い切れます。「絶対に外注化出来る」と。そうでなければ社会の仕組みの辻褄が合いません。

当社は零細企業なので、様々な仕事を一人でこなさなければなりません。
例えば、当社の経理担当は経理の仕事を外注化したら、営業に出ることになります。

これも他の記事で書きましたが営業が好き・・・なわけない。ので、当然その経理担当も嫌がっています。
以前に、この経理担当者(※営業も担当している)に部下の営業指導をするように要請したところ「自分は営業マンではないから出来ない」と平然と言い放ち、呆れられ、オーナーにこっぴどく叱られていました。

これもデジャブです。
人は本能的に嫌な事や、不快な事を避けようとする防衛本能が備わっています。
例えばウォーターサーバー会社では、営業と配送の仕事が重なった場合、多くのケースで配送の仕事が優先されます。配送員が営業活動を優先することはまずありません。ウォーターサーバー営業は精神的な苦痛が伴う仕事であり、配送はこなすタイプの仕事です。配送は身体的には不快ですが、精神の不快の方が一般的にはキツイです。

ですから、上記の経理担当と配送担当のエピソードが完全一致してデジャブです。

くまおさんは昔から「自分にしか出来ない仕事」はとても悪いことだと思っています。
営業マンとしては「あなただから買ったのよ」と言われることは最悪だと思ってきました。

なぜなら、個人に依存した再現性がないビジネスはダメだからです。