上司より優秀な部下

この話はかなり分かりにくい話です。
くまおさんは現在自分が在籍しているビジネスコミュニティの中では自分が優秀だと思っています。コミュニティ内で発生する問題に対して、大体先が読めるので先回りして対応します。しかし、それらがコミュニティの他のメンバーには理解してもらえず、とても憤りを感じる事があります。当然、コミュニティランクが上がればくまおさんよりも優秀な人は履いて捨てるほどいることは分かっているつもりです。

ちなみに新規開発の事業では先が読めなさ過ぎて笑えてきます(笑)。先が読めないという事は分かっている分だけマシだと思っています。

そんな話を書いてみます。

くまおさんは元ウォーターサーバー会社本部員です。それなりの規模の企業に勤めていました。大きな会社になれば優秀な人の絶対数は増えます。当然優秀ではない人の絶対数も同時に増えますが、自分より優秀な人というのは大体の場合で存在してくれます。

現在、くまおさんはお父さんと一緒に仕事をしています。ちなみにお父さんは社長でその他にオーナーがいます。
5名程度の小さな会社であり様々な事業を行っています。出資運営している関連会社もあったりするので、本当に色々な仕事をしています。

そんな中、お父さんがメインで運営している仕事があるのですが、我がファーザーはとにかく整理が苦手です。時間の整理や物の整理が得意ではありません。
そこで、時間管理やタスク管理はくまおさんが担当し、様々な失敗を踏まえ、先回りできるところは先回りしながら、会社の物理的なレイアウトを変更しながら、なるべくミスが無くなるようにセッティングしています。

そんな中、ファーザーが建築図面を失くしました。失くしたと言っても社内で図面の束の中に埋もれているという事なのセキュリティ上は特に問題ないのですが、再度図面を印刷しなければなりません。(とは言え、大したコストではありません。)

くまおさんの横でファーザーがワーギャー騒いでいるので「失くしたのはファーザーがちゃんと管理しないからだ。とは言え、失くすことを織り込んでデータバックアップしてあるので大した問題ではない。」と伝えました。

すると今度は、データはどこにあるんだあーだこーだと騒ぎ始め、関係のない項目で逆切れをし始めました。ファーザーが「俺がやる!貸せ!」と言いはじめたのですが、これは結局自分で出来ずに社外に連絡しちゃったり、他のデータを引っ掻き回して壊したりするパターンだと思ったので、再度ファーザーから案件を取り上げました。

「逆切れしてんじゃねーよ!」

大体この手の話になると、ファーザーは本来の目的と作業を混同する傾向があります。くまおさんはこの案件に対しての出口もすぐに想定できたので、問題解決にあたろうと早々に動き始めました。ところが、ファーザーはもっと問題の表層的な部分でワーギャー騒いでおり、問題の本質にたどり着いてくれません。はたから見ているくまおさんからすると「いやいや・・・その問題関係ないから・・・」という感じです。

くまおさんとファーザーは思考スピード違うのでどうしても齟齬が生まれます。先が見えている為、未来の問題解決を図ろうとするくまおさんに対してファーザーの回答が付いてこないのです。

結局、最終的に尻拭いするのはくまおさんなのでファーザーには触らせないというのが最も被害が少ないと判断しました。最終的には難なく復旧したのですすが・・・これは、ファーザーが失くすであろう事織り込んで先回りして対策していたおかげです。

とは言え、くまおさんは完ぺきではありません。
この様なやり取りの中で、くまおさん自身でも記憶が曖昧なことがあります。
もしかしたらファーザーが言っていることが正しいかもしれないという考えを持つことも当然あります。その際にどの様に取捨選択しているのかを公開します。

「くまおさんの方が、若いし記憶力もよく手際も良い。過去の自分と、その時のファーザーではどちらの方が信頼性が高いのか・・・これは間違いなく自分である。」と考えます。ですからくまおさん自身の記憶が正しいと判断する事にしています。「おそらく、自分がそんなに分かりにくい事をするわけがない」と過去の自分を信頼しています。

どんな事でも作業をブラックボックス化するのはよろしくないと考えています。
本当に優秀な人は簡単に仕事をこなし、出来ない人ほど難しそうに仕事を複雑化します。
何か作業する際は、「後から誰が見ても初見で分かる様に整理する」事を心がけています。ビジネスは再現性の高さがとても大切です。

くまおさんは再三、「営業は確率だ」と言い続けています。これは日常業務にも当てはまる話です。ミスも「確率論」です。全くミスが起こらないという確率は極めて低いです。
ですから、くまおさんがミスする確率と、ファーザーがミスする確率を比べてどちらが低いかとい事は判断基準として有効です。過去にミスを積み重ねている人の判断は、またミスの積み重ねになる確率が高いと考えています。

上司よりも優秀な部下というのは扱いにくいものです。
部下の中には上司の話を聞きながら「あ~きっと、ああなるんだろうな~」と先回していシミュレーションしている人がいます。そして、その通りに失敗したりすると優秀な部下はその上司のいう事を聞かなくなります。本当に優秀な部下は余計な事を言わないので、上司は気が付きません。

上司が必ずしも自分よりも優秀であるとは限りません。
むしろ上司が自分より優秀だったら嬉しく感じた方がいいと思います。先回りシミュレーションで失敗が分かっている事に取り組まされるのは本当に苦痛です。

長々と書いてしまいましたが・・・どうだろう・・・。

くまおさんの言っていることに共感してくれる人もいるのではないかと思います。
これらの事象は文章に書き起こして具体例を示すのが難しいので、なかなか情報共有が出来ません。でも、同じように感じている人は結構多いのではないでしょうか?