日本製品って現在でもパクリが多いよね。

くまおさんは趣味でギターを弾きます。
まず初めに言っておくと、くまおさんは日本が大好きです。日本に生まれる事が出来て誉れ高く思っています。だからこそ頑張ってほしいし、頑張りたいと考えています。そういう思いがあるからこそ今から書くような事を日々感じます。

現代のギターの発祥はアメリカなので本物はアメリカ製という事になります。
それを追い付け追い越せという事で、日本の楽器メーカーは挙ってアメリカのギターをパクったわけです。
その結果、日本人の丁寧な性格からか本家アメリカを凌駕するクオリティのギターを生産しています。

ただ、どうしても偽物感が拭えないのです。
例えばギターと言えば!という形のギターが3種類あります。
それが下記。

・ギブソン社のレスポール

・フェンダー社のストラトキャスター

・マーチン社のドレッドノート

日本で有名な会社のモデルはこんな感じ。
ヤマハ社のドレッドノート

ヘッドウェイ社のドレッドノート

momoseのギター

フジゲン社のギター

・・・・・・・・・・・・・・どう思うよ?これ・・・。同じですよね?
今は2019年で日本はG20に名を連ねる、GDP世界第3位の先進国でありTPPの主導的立場にある国家です。
TPPで知的財産が云々って言ってませんでしたか?
一応、ヤマハは独自で頑張ろうとしている気概を感じますが、その他多くのメーカーはアメリカ製のギターや、昔のアメリカギターをどれだけ忠実にコピーするかという事に重点を置いて作っている気がしてなりません。

ギター制作者側の言い分もあるとは思いますが、これってデザインサボってるよね?

ギターはデザインが出尽くしていると言い張る業界関係者の言い分も聞いたことがあります。
しかし、アメリカのアコースティックギターメーカーにテイラーという会社があります。
歴史の浅い会社ですが、独自ブランドを確立しています。今では、ギブゾン、マーチンを抜いてトップシェアです。
また、PRSというエレキギターメーカーも独自のポジションを得ています。こちらもまだまだ新しいメーカーです。

なぜ日本の会社はこういった方向へ進むことが出来ないのでしょうか?
チャンスや機会は十分にあったと思います。本当に残念です。

これとか見てよ。

・ロレックス

・セイコー

・・・・おい・・・。針まで中途半端に真似しようとして・・・。そりゃあ物はいいんだろうさ。むしろセイコー時計の方が質は良いともいます。
でもね、こういう事ではないと思うんです。
やっぱり、偽物感が拭えない。

中国のモーターショーで日本車のパクリが沢山出展されて話題になります。それを見た日本人は憤りを覚えます。中国の偽ディズニーランドが話題になっています。しかし、ギター業界は大枠ではこれと一緒ではないかな~と思ってしまいます。

でもね~、ややこしいのがギター自体の完成度はすごく高いのです。おそらく本家よりも素晴らしいです。ですから、アメリカの老舗グレッチは現在では寺田楽器という会社にOEM生産させています。アメリカで作るよりも安くて良いものが作れるからです。
造りも丁寧だし、正確性も高い。そして値段が安い。
アメリカメーカーは明らか高いですからね。インチ単位で大雑把に管理しているアメリカ人と、ミリ規格で対応している日本人では差が出て当たりまえです。

その結果、凄くよく出来ていてむしろ本家を追い抜いてしまった「コピー品」という訳の分からない製品が出来上がってしまうのです。

先日、ヴィンテージギターを修理してもらう為に、工房にギターを持ち込みました。

その工房はディバイザー(ヘッドウェイ等の会社)の販売代理店をしており、複数の上級グレードのギターが展示してありました。折角の機会なので弾かせてもらいました。一番高いギターは40万くらいでしょうか。
それはそれは素晴らしいギター達でした。「おーこれはマーチンよりも全然鳴るじゃない!」との感想を持ちました。
オーナーも「うちはかなりこだわって、わがまま言って仕入れていますから、鳴りの良いギターが集まってますよ。そこらへんのマーチン買うよりもずっと良いギターです。」とか言うわけです。

・・・うん。そう思いますよ確かに。その通りだと思う。素晴らしいギターです。
でもね、マーチンが引き合いに出てくる時点でそれはやっぱりマーチンのコピー品なわけであって、「ディバイザーはこういった箇所が独自で素晴らしい」とか「真似のできないオリジナリティ」みたいなPRをしてこない時点で絶対にマーチンは超えられないという事を自身で発言しているわけです。

だから、そうじゃないだろうと。

くまおさんは「日本」という国は素晴らしいと思っています。これだけのクオリティで様々なものを供給できる社会は滅多にできるものではありません。だからこそ、ブランド構築「見せ方」をもっと味方につけて欲しいと考えています。
それが出来れば日本は世界においてもっと尊敬を集められるとはずです。

日本製フェンダーのギターを昨年購入しましたが、素晴らしいです。
でもロゴが「フェンダー」なのです。制作しているのはダイナ楽器だと知っていてもダイナ楽器から直接ギターを購入しようとは思いません。これはやはりブランドのなせる業なのです。

昨日、テイラー社からオーナー向けに冊子が届きました。
ここには、創業者やビルダー個人に焦点を当ててコンセプトが永遠と語られています。

人は物語やロマンを購入するのです。
正直な所、ギターの音色を聞き分けられる人なんてギタリストが100人いたとして精々1人位のものです。ですから、誤解を恐れず申し上げれば品質なんてある一定基準をクリアしていれば問題ではないわけです。日本のギターはブランド構築という観点から言えば明らかにオーバースペックであり、そこにかける費用をPRやデザインに回せば企業価値がもっと上がると思います。

自動車でも同じです。レクサスはやっぱりメルセデスには勝てないわけです。フェラーリやランボルギーニなんて、イタリア人が作ってる車ですよ?よくよく考えたら買いますか?イタリア人が作る車って信用できますか?ドイツ人のメルセデスやBMWならまだわかる。でもイタリア人ですよ?
しかし、欲しいし、買うのです。これって不思議ですね。

そういう事。