epiphone dot 1997年製 made in korea

くまおさんの元に、エピフォン製のギターが増えました。

エピフォンはギブソン傘下のギターブランドで、かつてはギブソンと競い合う人気ブランドでした。その後ギブソン社に買収され現在ではギブソンの廉価版を制作するブランドという位置づけです。

今回のギターは取引先の社長から預かりました。まあ、預かったといっても実際には譲り受けたようなものですが・・・

くまおさんの職場デスクの周りにはいくつかのギターが並んでいます。
それを見た社長さんが、

社長さん
「へ〜エレキギターやるんだ?俺も昔ギター買ったんだよね。何ていったかな・・・ギブソンじゃなくて・・・でもヘッドにはギブソンって入っててさ・・・そのレスポール。当時12万円くらいで買ったと思う。もう10年以上ケースから出してないけどね(笑)」

くまおさん
「そうなんですか。多分エピフォンかオービルだと思いますよ。何年前ですか?」

社長さん
「30年位前かな?お客さんで楽器屋さんがあってさ、そこで買ったのよ。ギブソンが欲しいって言ったんだけど予算が合わなかったら、楽器屋が、日本製でギブソンと同じ部品で作っているギターがあるからそれがオススメだって言ってさ。」
くまおさん

「そのギター、もしかすると結構貴重なものかもしれませんよ。とても興味があるので今度来る時に持ってきてくださいよ。」

社長さん
「ああいいよ。弾いてないから。」

後日ギターを持って社長登場です。
ハードケースに入っているギターを持ってきました。くまおさんは「何色のレスポールかな〜ハニーバーストかな〜レモンドロップかな〜楽しみだな〜」なんて感じです。
いざケースを開けてみると・・・ん・・・これはレスポールではないね。エピフォン・カジノじゃね?

随分とホコリまみれで汚れていました。手垢と油汚れです。
エピフォン・カジノはとても有名なギターで、ビートルズのポール・マッカトニーが使用し、その後ジョン・レノンとジョージ・ハリスンにも勧めみんなが手にしたギターとして知られています。ギタリストなら大体知っているギターです。

その後、ちょっと調べてみるとカジノではなくdotというギターだとわかりました。兄弟ギターの様な位置づけです。
エピフォンのギターはネック裏にシリアルがあるので、このギターの情報を調べてみました。社長いわく30年前の日本製とのこと。

エピフォンはアメリカの会社なのですが、90年代から00年代初頭までの一時期、日本の会社がOEM生産をしていました。
日本の楽器メーカーの技術は折り紙付きで、その当時に作られた日本製のギターはジャパンビンテージと呼ばれマニアから高い評価を受けています。現在は主に韓国と中国に自社生産拠点が有り、高級ラインのみ日本でOEM制作されています。

くまおさんは、事前情報から、この社長のギターがジャパンビンテージ物ではないかと推測していました。30年前に12万円もするエピフォンだとすれば相当な高級ギターです。でもエピフォンでそんなに高い機種ってあったかな〜と疑問も持っていました。

実物を触った感じもあまり高級ギター感がないんですよね・・・

シリアル検索の結果・・・

「1997年製 made in korea」

30年前の日本製ではなく、20年前の韓国製でした。
これは残念。多分社長の記憶違いでしょう。20年前に4,5万円で購入したギターだと思います。

早速分解清掃です。

ひとまずペグ類は外し、ピックガードも外します。
触った感じですぐに分かる、あまり高くないギターです(笑)。この価格帯のギターは100%ウレタン塗装なので、ギブソンのポリッシュでガシガシ擦ります。安いギターは取扱が簡単です。
もしもこれが10年放置された高いギターだとこうはゆきません。流石にウレタン塗装だけあって磨くと簡単に汚れが落ちピカピカになりました。塗装による音の違いを認識できる敏感な耳は持っていないくまおさんからするとウレタン塗装バンザイです。素晴らしい。手入れが簡単!
指板にマスキングテープを貼り、フレットを研磨剤で磨きます。ペグとピックガードを再セットして完了です。

ギター弦はAmazonで注文したので明日には届くでしょう。

色はタバコサンバースト。現行品では存在していない色味なのでそれはそれでちょっと貴重かも。
中古相場で3〜4万円といったところでしょうか。

ビートルズ感のあるギターがまた増えました。次はヘフナーのヴァイオリン・ベースかな〜でもくまおさんベーシストじゃないんだよな〜。