ブラック企業Episode7

教育だけは熱心に施されました。
と言っても新卒とリーダーのみです。

新卒時は入社から暫くの間コーチングコンサルタントが毎週来社し、基本的なセールステクニックを勉強しました。コンサルタントは日経アソシエに連載を持っている人で、名のしれた人です。温和な雰囲気を醸し出していますが、起こると鬼なんだろうな〜と日々感じていました。

ちょこちょこ気になる発言をします。

「私の月収は500万円です。みなさんもそうなりたいですよね?」とか「昔は部下に小便を飲ませたりしたな〜」とか。

きっとイカれた営業マンだったのでしょうね。しかしその人の話しているセールステクニックは実践でも大いに役立ちました。研修時に何度もロールプレイングさせられたこともあり、身についたのだと思います。本で読むだけだとなかなか定着しません。
その人の本を買わされましたが、今でもたまに読み返すことが有ります。かなり有効なテクニックが満載でありくまおさんの営業技術の底辺を支える重要な体験でした。

ブラック企業ではあったものの、成績が良ければ教育に関してはお金をかけてもらえる会社だったのでそこは感謝ですね。

くまおさんの世代では強制されなかったのですが、2つ上の先輩たちが強制的に買わされた物があります。
それが「ブライアン・トレーシー販売心理学講座」というオーディオブックです。
ブライアン・トレーシーというのはアメリカ?のセールスコンサルタントで、自信も著名なセールスマンです。その彼が制作した営業に関するオーディオブックが数十万円で販売されていました。それを先輩たちは強制的に購入させられたというわけです。

くまおさんはかなり真面目に営業の勉強をしていたので、先輩にお願いしてオーディオブックをコピーさせてもらいました。
そのオーディオブックは45分の8講座から成り立っており、今でも定期的に聴いています。くまおさんのiPhoneに入っています。

今まで色々な書籍やオーディオブックを聴いてきましたが、おそらく「ブライアン・トレーシー販売心理学講座」が最も優れたセールス教材だと思います。ただ、これも聴いているだけでは身につきません。
幸いにしてくまおさんはその後のキャリアで法人の新規開発営業に携わりました。その際に、「ブライアン・トレーシー販売心理学講座」の内容を実践し、試しながら身につけることが出来ました。この技術は現在でも生きており、くまおさんのセールススキルの重要な部分を占めています。

くまおさんはブラック企業に在籍していたものの、成績が良かったのでかなり恵まれた環境で仕事が出来ました。
しかし同期のほぼ全員にとってはほとんど身にならないことばかり、理不尽なことばかりだったと思います。1年後に残っていたメンバーは15人中3人でした。
新聞などで新卒の3割が3年以内に退職するなどと言われていますが、そんなの温いですよね。こっちは1年後には80%いないのだから。