ブラック企業Episode3

結構昔の話なので色々と忘れていますが・・・。思い出しながら記載したいと思います。

件のブラック企業がある時、賞金獲得コンテストの開催を宣言しました。賞金と言っても会社が用意するわけではなく、社員が自らエントリーフィーを支払い、その合計金額が賞金です。
当時くまおさんはリーダーという役職で、部下を7名もっていました。(※新卒1年目です)記憶が曖昧なのですが、エントリーフィーは確か5万円くらいだったと思います。通常の社員はもっと低かった記憶があります。

賞金総額は約200万円で成績アベレージの高いチームが獲得するという仕組みです。
まあ、くまおさんは勝てずに、ある営業マンが獲得してその後すぐに退職しました・・・。

このコンテストには裏がありまして・・・罰金があるのです。会社の設定したノルマが達成できなかった場合最高で20万円以上(※そんなもんだったと記憶しています)のマイナスコミッションが発生します。当時の基本給が25万円だったので、保険やらなにやらでその罰金の受けた場合給料がほぼゼロになります。
この罰金は個々に適用されるため、多くの人がマイナスコミッションの餌食になりました。くまおさんも7名の部下を抱えていたためにその煽りを受け部下のマイナスコミッションの半額を背負いました。まあまあな金額を払わさされたのですが、これってアウトじゃね?と思うわけです。

多分労働基準法上ではアウトですよね。

話は少し飛びますが、会社を退職する際に品川にある三田労働基準監督署へ行きました。会社で行われていたことを洗いざらい暴露し、指導を入れてもらおうと思ったからです。また、有給が残っていたためこれを消化して辞めたいということも有りました。退職の際にその旨を副社長に伝えたものの一蹴されたので労基署に頼ったわけです。

くまおさん
「カクカク・シカジカで有給を一蹴されました。」
監督官
「それはおかしいですね。。。労働基準法では・・カクカクシカジカ・・・なので会社は拒否できません。」
くまおさん
「でも、現実問題として拒否されて取れないんです。どうしたら良いのですか?」
監督官
「・・・それは会社がおかしいのでそのように伝えるしかありません。」
くまおさん
「ですから、会社が受け入れてくれないのです。じゃあ、今個々で電話しますから見ててくださいね!」

くまおさん副社長の携帯へ電話・・・ルルルン
「なんや。」
くまおさん
「有給の件で電話しました。」
副社長
「そんなもんあらへん!ふざけんな!」ガチャ!ツーツーツー・・・

くまおさん 監督官へ向けて
「ほらね、これでおかしいとか言っても通じませんよね?どうしたら良いですか?」
監督官
「・・・労働基準法では・・・会社が・・・云々。」
くまおさん
「聞く耳を持たない相手では、労基署は何も出来ないということですか?」
監督官
「・・・・・。」
くまおさん
「もういいです。帰ります。」

とこんな感じで全く何の役にも立たないのが労基署なんだな〜と体験しました。
よく、「何かあったら労基署に駆け込めばいい」とにわか知識を披露する人がいますが、その人は多分労基署に駆け込んだことはないと思います。駆け込んでも大した効果はありませんでした。もしかしたら担当官が悪かったのかもしれませんが、少なくともくまおさんの案件では全く役に立ちませんでした。