学校の勉強はとても大事だと思う

くまおさんには3人子供がいて長男が4年生です。
長男から泣きながら「何で勉強なんかしなければならないの?」と聞かれました。

おっ、ついに来たか~と感じながら、色々と話をしました。

勉強とは頭の体操です。将来色々な困難に巡り合います。
勉強とはそれらを解決するための頭の体操だとくまおさんは認識しています。
その頭の体操の為に、国語算数理科社会が最も適した教材であるとむかーしの偉い学者や国家の先輩方が選んだのだと思っています。
その訓練を20年近くかけて行っているのが現在の日本の教育です。
ですから、もっと効率の良い頭の体操もあるかもしれませんが、上記学問に代わる頭の体操を開発し、それを国民全体に普及させた人は未だに存在しません。

頭の体操なのですから、その学問自体に意味があるかどうかなんてあまり関係ありません。
だって頭の体操なんだから。そりゃあ日常生活で使わないこともあるでしょう。
だって、頭の体操なんだから。

クイズだってそれ自体に意義はないでしょう?娯楽面が強いですよね?
体操を怠ると将来不健全な脳になる可能性が高いというだけの話です。太らない様に適度な運動を心がけましょうという身体的な体操と同じ趣旨です。

個人差は当然に存在します。ウサイン・ボルトは才能があるからあんなに足が早いのだと思います。努力で越えられない壁もあります。
これは勉強も同じで、同じ努力をしても結果は当然異なります。運動神経と同じです。人は工業製品ではないのだから個体差はあって当たり前です。

「勉強とは約20年間を費やす壮大な頭の体操だ。しっかり体操しておかないと将来、自分が思い描いたように脳が動かせないかもよ?」

 

 

少し話はそれて、仕事関係の人との会話について考えてみたいと思います。
くまおさんは営業マンなので、今まで様々な人と触れ合う仕事をしてきました。社長や役員から、従業員や現場作業員、工場勤務の人など様々です。

そこでどちらかというとブルーカラー寄りの会社の社長からよく出る発言があります。それが下記。頭の体操を相対的に避けてきたグループの方たちです。

「学校の勉強なんて意味ない。勉強の頭の良さと仕事の頭の良さは別だ。学校の勉強は社会に出てから使ったことが無い。」

よく言われるんですよね。間違っていないと思います。
でも、間違っていると思います。多分その方が使っていないだけで使っている人は沢山います。おそらくその社長の仕事でも学問を使って整理したり、応用した方がスムーズに行くケースは多いはずです。多分、応用力が足りずに活用できないだけです。

また、地頭が良い人は頭の体操をしっかりと行ってきた人達の中にいる確率が高いです。中卒でも高卒でも頭の良い人は沢山います。しかし、確率として地頭が良い人たちはやっぱり東大卒に多いです。
(余談ですが、頭が良い事とビジネスで成功することは必ずしも一致しません。後述します。)

確かに学校の勉学には実生活では直接使わない学問が多々あります。例えば微分積分とか化学式とか、ほとんど使わないですよね。
テストの点が良い事と、仕事上での地頭の良さは異なる事もよく言われています。

でもね、くまおさんは学校の勉強を少し違う視点で捉えています。
例えば、微分積分を日常的に使用する仕事があるはずです。車の空気抵抗を計算している風洞実験会社の人とか。化学式を利用して新製品を開発している薬品会社の人とか。

彼らは学校の勉強をしたからこそ、学問の知識が使えるわけです。
専用の計算ソフトやPCのプログラムが使えるのだと思います。

円周率πが発見されていなければ、丸い工業製品は世の中には普及していないかもしれません。

何が言いたいのかというと、多くの人の場合、学問を利用する所までたどり着いていないだけではないか?とくまおさんは認識しているという事です。学校の勉学の意味が無いわけではなく、それを実生活に応用する地頭が足りないだけではないかと思います。ですから学校の勉強は多くの場合で意味があるのです。

営業会社で言われる「ギブギブギブ!与えられる前に与えなさい。」という言葉は宗教がかった、ただのありがたい言葉ではありません。返報性の法則といわれる行動心理学から効果が実証されている営業テクニックです。人は何かを与えられると、お返しをしないと心理的に安定しない為、その不均衡を解消するために商品を購入する可能性が高いという理論です。だれもがスーパーマーケットで体験する試食後の気まずさがそれです。

例えばくまおさんは工学部出身で理系です。ちなみに偏差値は決して高くないです。
よく勉強していた数学の問題に乗数がありました。10のn乗というやつです。
10の2乗は10×10=100です。10の3乗は10×10×10=1000となります。

この数式を日常的に使ってます。お金の計算をする時や売り上げ予測を立てる時、決算書の数字を整理して読む時や、時速計算や遠方までの車で移動する際の移動時間等を暗算する等にとても重宝します。

新事業立ち上げの時に、ひとまず市場規模やライバル状況などを推測する際にも乗数を利用してなんとなくの目安を考える事があります。100万人の人口は10の6乗と考える方が計算が楽だからです。

つい先日だと、オリンピックを見ていてスピードスケート500m金メダルの小平選手の時速が気になりました。比較してどんなものなのかな~と暗算計算する際に乗数を利用しました。
「時速50㎞くらいか~やっぱり早いな~。ボルトは35km位だったな~」などと考えているわけです。人に話すわけでもなく自分で疑問に思っただけなので誰にも計算結果は伝えていません。自家用車で50㎞で走行した風景を思い浮かべたりします。

他にも、物理学では単位を色々と勉強します。物理学を専攻していない人からすると不思議な単位がとても多いです。例えば物理学では一般的な単位であるN(ニュートン)。質量と加速度の積を表す単位です。こんな単位一般生活では使わないですよね?

よく使う単位ではK(キロ)というものがあります。1kmは1000メートルです。
この際に利用されるアルファベットの単位もとても便利です。Kという単位は1000を表します。M(メガ)という単位は100万を表します。G(ギガ)という単位も最近ではスマホの通信量で使用する単位として一般的です。例えば、ゼロを6個書くよりもMと書いた方が楽だし早いです。
そしてさらに興味深いのがこの様に表されるという事です。

K=10の3乗
M=10の6乗
G=10の9乗

他にも覚えておくと便利なのが、Mは100万で0が6個。ゼロが8個で億。

μ(マイクロ≒ミクロ)は10の-3乗であり、n(ナノ)は10の-6乗です。ナノテクノロジーってよく聞きますよね?パナソニックのナノイーという商品が自宅にありませんか?
これらは単位の業界では3の数字毎に名前がついています。ですから覚えやすいです。

国語もとても大切だと思います。
くまおさんは国語がとても嫌いでした。読書などほとんどしませんでした。
しかし、大学に入ったころから経済系の読み物に興味がわき、読書量が増えました。その際に語彙が増えたと認識しています。

くまおさんはアフィリエイトで多少の稼ぎがあるわけですが、それを知った友人知人はくまおんさんに色々と聞いています。しかし多くの人が言う事があります。

「書くことが無い・・・。」

これね、間違いです。
書くことはいくらでもあるんです。だって生きてるのだから。
何も考えずに生きているわけはないのです。何も考えていなければ信号で轢かれます(笑)
みんな、赤信号だから止まろうと考えているのです。

書くことが無いのではなく、思った事や事象を文章として書き起こす国語力が無いという事です。頭の中で物語として整理する国語力が足りないのです。
そして、物語として整理する際に算数や数学の能力が複合的に絡み合ってきます。因数分解などの知識で、起こった事象を再整理するのです。

ビジネスをしていると営業マンは日常的に国語能力の訓練にさらされます。客先で言わない方が良い言葉や、メールでの伝わり方のニュアンスを考えたり、企画書で上司を納得させる文章を考える必要があるからです。意図的にカタカナだらけの意味不明な文章でうやむやにするという小池百合子バリのテクニックを発動する猛者もいます。

一方、作業が主な仕事である人々はこの能力があまり成長しません。例えば、くまおさんの現在の仕事の一部で建築会社とお付き合いがあります。その際の設計担当者は比較的まともにメールのやり取りができますが、現場担当者はかなり稚拙な文章を書いてきます。今まで指摘されてきていないので本人は気が付いていません。

また、中小零細と大企業でも異なります。大企業の担当者の方がこれらのやり取りは訓練されているケースが多いです。

そして、上で触れた(頭が良い事とビジネスで成功することは必ずしも一致しません。)という話。

幾つかの会社を経験して、感じたことがあります。
中小零細企業の社長よりも、それなりの企業のサラリーマンの方がビジネススキルが高い事ケースが多いという事です。しかし、ビジネスマンとして総合的に優れているのは中小零細企業の社長であり、よりお金を稼ぐのも中小零細企業の社長だったりまします。(まあ、逆転も多々ありますが。。)

その理由としては「勇気」の差があげられます。社長陣はサラリーマンよりも勇気があります。勇気があるというと若干語弊があるかもしれません。失敗に対する恐怖心が少なく、良い意味での鈍感力があり、ストレス耐性が高いです。そしてそれらがビジネススキルの差を補って余りある事が多いと感じています。

くまおさんのお父さんが正しくそうです。ビジネススキルははっきり言って低いです。大企業へ入社すれば出来ないやつ扱いされるレベル。
しかし勇気や行動力が異常に高く、恐怖に対して見事なまでに鈍感です。ただ、これは大きな組織に属した場合あまり重宝されないスキルであり、むしろ嫌がられます。

お父さんは、現在はまだ燻ぶっていますが、おそらく晩年には成功者になると思います。なぜなら足りない分をくまおさんが補っているからです。
くまおさんには手に入れられない能力を持っています。

そんなお父さんとくまおさんの会話です。

お父さん
「学校の勉強なんて意味ないんだよ!」

くまおさん
「お父さんが使えないだけでしょう。途中で勉強をドロップアウトした人にとやかく言う権利はない。」

お父さん

「・・・・・・・。」