コロナショックについて零細企業の声をお届けします。

意外とこの様な声ってネット上には落ちていないものです。
現場の生の声という事で。

コロナショック=コロナウィルスの影響による経済ショック
※2020年3月16日時点ではまだコロナショックというネーミングは無いようですね。

くまおさんの会社は2020年末頃に設立し、今年1月からフル稼働しています。
事業自体は前の会社から事実上引き継いでいます。

でね、元々ほぼ100%を1社から仕事を受注しており非常に不安定な会社でした。そこで約5年をかけ、その会社からの受注比率を全体売上の約40%程度まで下げる事が出来、多少安定しました。ちなみに上記はほとんど建設周りの業界です。

現在は化学品も扱っているので、売上が分散しているものの、こちらも提供先に建設関係の会社が多いという特徴があります。

そして、この度のコロナショックを受け建設現場が軒並みストップしています。資材が中国から入ってこない様で、作業が出来ないそうです。
ある準大手住宅メーカーの方に確認したところ、1月頃から展示場にも顧客が来なくなり、5月以降の工事案件が無くなってしまうとの事でした。
そして、住設機器が入ってこないので3月末に引き渡しが出来ず、代金が得られない為決算にも大きく影響があると言っていました。

くまおさんの会社は上記の影響を約1~2か月遅れ位で受けています。創業時に多少の借り入れをしたことと、直接的にエンドユーザー営業をしているわけではない為、今すぐ倒産するという事は無いのですが、確実に業績が悪化します。コロナショックは尾を引きそうです。

そこで経済産業省の融資対策を参考に、地域の商工会経由で政策金融公庫と面談してきました。
結果は対象外。創業間もなさ過ぎて対象に入りませんでした。こればかりは仕方が無いです。
ただ、実際には事業を引き継いでいるので昨年対比で約40%減です。多分3月、4月はそれを上回った減少になると思います。

こういった話になると自己責任論が出てきますね。
人によっては「それで潰れるような会社は云々・・・」という事も言われます。正直その通りだと思います。事実として成功すればサラリーマンでは得られない様な富を得られたりもするわけで、その代わりにリスクを取っているのが起業家です。
今回のコロナショックもリスクだと言われればその通りだし、確かに予想は出来ない事象ではあるけれども、未曽有の経済危機は定期的に起こる事が事実です。通貨危機、リーマンショック、東日本大震災等の予想できない危機が定期的に起こるという事は本来予想しておかなければならないものです。

くまおさんはそういった危機が起こるだろうなとは考えていました。
だからこそ売上の分散化や新規事業に力を入れてきました。ところが、その準備中に来てしまいましたね・・・間に合わなかった。

当社の売上は建設業界にかなり比重が大きいので、化学業界にシフトさせるべく営業もしていたのですが。。。ビジネスは思っている通りに行かないものです。

まあ、そんなもんだよネ。

じゃあどうしようか?と。
歴史に学ぶのが良いのではないかと考えました。東日本大震災、リーマンショック、ライブドアショック、ネットバブルの崩壊、アジア通貨危機等々様々な事態が過去には沢山ありました。その様な時にどのような業種が儲かって、どういった業界に資金が流入したのか?それが仕事なのか、通貨なのか、国家なのか、仕組みなのか?等も考えて対策を取りたいと考えています。
でも知識が足りないし、まだまだ勉強も足りません。

そして自身が経営者になって思う事ととして「従業員ってリスクかも」とよく考える様になってしまいました。
世の中では人手不足だと言っている声が大きいのですが、様々なサービスの値段が下がり、人を雇う必要が無くなってきています。
例えば昔は必ず必要だった経理担当者、人事担当者等も外注できます。必要な時だけ発注すればいいのです。
顧客管理システムも、一昔前は数百万から数千万円かけて整備するものでしたが、現在では月額数千円で使用できます。

昔はそういったシステム開発をするよりも人を雇った方が安いという経済合理性があったのですが、それが完全に崩れているなとも感じます。
仕事を「誰がやっても出来る」様に細切れにして、あとはシステムに任せるという事が十分に可能になってきました。
今のところ、営業に関しては最後のひと押しが必要なので完全自動化はされていませんが、マーケティングオートメーション等が登場し、さらにそれらが安価で浸透し始めたらテレアポなどは不要になるでしょう。
「今更電話?何やってるの?」という時代もそう遠い未来ではないかもしれません。
当然、そういった会社も一定数は残るでしょうし、訪問営業の強みを逆に発揮しだす業界もあると思います。
ただ、営業のブラックボックスだった「勘」の部分が、現代では大分ロジカルに解明されてきており、気合根性、愛と勇気の時代とはだいぶ異なってきています。

ますます、若い人の仕事がなくなるかもしれません。
人を雇うリスクを積極的に負ってくれる会社は今後減るでと思います。その企業の気持ちよく分かります。

経済危機の経済暴落後は確実に揺り戻しがある事は歴史が証明しているので、今のうちに仕込もう!逆張りだ!