法人集客ってやっぱり大変

法人相手の営業を担当する様になってから10年以上がたちます。
それまでは個人相手の訪問販売だったので、少し環境が変わりました。

大抵の営業は確率の問題なので、アタック数に結果が比例します。法人営業でも基本的には同じであり確率の問題です。ところが、この「確率の問題」という場面まで持ち込めない時があります。

新規開拓の営業で、尚且つターゲットも未設定の場合、「確率の問題」のもっと手前で躓きます。営業する先が思いつかないのです。だれに営業をかけたらよいのかが分からないのです。多くの営業マンは先輩や会社が作ったルールの中である程度の想定顧客へアプローチすることになります。ですから基本的には「確率の問題」となるわけです。

ところが、全くの新規営業をする場合営業する先が分からないという事が発生します。先人がいない為、対象顧客や、またその糸口さえつかめない事があります。
くまおさんが現在行っている化学薬品は正にその通りでした。商品の効果効用は分かるのですが、それを買ってくれそうなお客様が思い浮かばないのです。また、思い浮かんだとしても簡単にアプローチできる相手ではなかったりします。
現在のくまおさんの商品は、たとえば大手メーカーの研究室の主任クラスに扱ってもらいたい商品です。しかし、そんなニッチなターゲットには外からアプローチする事は不可能です。
また、仮にターゲットが分かったとしても細かくセグメントされた顧客は有限なので、「確率の問題」という考え方が成立しません。
頑張ればよいという事は分かったとしても、どこで、どの方向に頑張れば良いのかが分からないという状況になります。空回りするわけですね。

今でこそ、それらターゲットにアプローチすればよいらしいという事は分かってきましたが、事業開始当初はそれすら分かりませんでした。

ところが、それらを解決できる方法がいくつか出てきました。
ポータルサイトを運営し、そこで情報提供や橋渡しを行いながら法人の担当者リストを獲得し続けている媒体が複数勢力を増しています。製造業系はこれらのリストを利用すれば、今までよりも「確率」が上がると思います。
今までは、集客と言えばFAX、DM、テレマーケティング、飛び込み、折込、新聞等の「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」作戦しかありませんでした。しかし、ポータルサイト業者を上手く利用できれば、想定顧客に対して集客媒体を打ち込めます。
ただし、現状では製造業がメインの為、FC開発等にはそのリストは利用できません。

つい先日それらポータルサイトを運営する2社から営業を受けました。両方ともとても魅力的なサービスです。ただし、まだまだセグメントが弱くもっと顧客絞り込みができるだろうな~という内容だったので断りました。
そして、それらの担当者は基本的には営業担当なのでSEOにはあまり詳しくなく、くまおさんがリアル営業とWEB営業を横断しながら話していると途中でついて来れなくなります。要するにくまおさんの方が詳しい上に、実務経験もあるので、くまおさんの想定を超えた提案をしてきてくれないのです。
その為、これら2社には「もしも、○○な条件のサービス提供が開始されれたらまた声をかけてください。そうしたら導入しますので。」と投げかけて終わります。

確かに上記サービスはよく考えられているし、法人集客というブルーオーシャンに対する一つの答えなのですが、まだ洗練されていません。価格も決して高くないし、利用価値は十分にあるサービスです。ただ、くまおさんの求めるところまで、まだサービスが追いついておらず、課金したいと思いませんでした。もうちょっとだよ。

これらのサービスの営業をする担当者は結構大変ではないでしょうか?企業のウェブマーケティング宛なのか、営業セクション宛なのかは分かりませんが、リアルとウェブの両面の営業を認識して営業する必要があるからです。

ただし、これらのサービスは製造業向けです。サービス業向けのものではないので、FC開発等には利用できません。
以前FC開発の担当をしていた際に、リスト会社の担当者と打ち合わせをしていました。その中で、既に別のFCに加盟して複数店舗運営実績がある会社をセグメントするという事を行いました。他社のFCに参加している場合、FCへの敷居が下がっており、新規FCにも興味を持ってくれる可能性が高いからです。実際にはこれらのアプローチはあまりうまく行きませんでしたが、考え方としては間違っていないと今でも思っています。

そのうちポータルサイトが発展して、サービス業等のリストも集められるようになってくれば、法人集客をコントロールできる会社が生まれます。これはすごい事です。
どこが始めるのか?リクルートあたりがやるのかな~キーエンスかな~。

法人集客ってやっぱり難しいよね。これが出来たら億万長者だよね。