決算で何とか黒字になりそうという話

くまおさんはお父さんと2人で会社を経営しています。
お父さんが社長でくまおさんが取締役。株の持ち分は同じなので実質オーナーです。

くまおさんの会社は大きく分けると建築、化学、経営コンサルの事業を行っています。今回のコロナショックで建築が大打撃を受けました。
まず、2月頃から便器に始まり、その他住設機器が中国から入荷しない問題。その為、現場がストップしました。そして、4月頃には概ね入荷が解消したものの、今度はセールスの営業自粛問題。5月中は建築系のセールスがほぼストップしました。

そして、これから始まる消費者心理の冷え込みによる買い控え問題。建築の場合、3月4月頃の受注機会損失が多分6月~7月頃から出始めます。要するに建築物が建たなくなるのです。
知合いの建売業者に話を聞いたところ、大手も含めて土地の仕入れを絞り始めているそうです。これから来る不況時に在庫ストックを抱えない様に各社いろいろと考えている模様。

という事で、くまおさんは昨年10月に会社を設立して1月から本格稼働させているのですが、がっつりコロナショックにハマりました。
ですから、これから訪れるであろう不況において建築事業はガタガタで見通し最悪です。

ただ、幸いにして化学品事業での新規取引開始や、コンサル事業が堅調なこともあり、固定費の低い零細企業なので中期的な見通しは明るいです。

ここ20年くらい「これから個人の時代だ!」と偉いコンサルタントや著名な経営者が言っていましたが、それがやっと現実化しますね。いままで全然個人の時代にならなかったけど(笑)ユーチューバーとかの例外は除いて。

で、今月6月が決算なのですがそんな中でもなんとか黒字になりそうです。
ちゃんと税金納めます。

当初作った予算表と実際に帳簿を見比べて、なぜ黒字になったのかを考えました。要因は色々とあるのですが、その中の大きな要因の一つとして「交際費」がありました。

コロナショックで人との交流が強制シャットアウトされた為、交際費がかからなかったからです。そのおかげで黒字化しました。
くまおさんは元々群れるのが嫌いなので、交際費はあまり使わないのですが、お父さんは群れるのが大好きなので、それなりに交際費を使用していました。
まあ、それが原因で前会社のオーナーと揉めて会社を分裂させる羽目になったのですが・・・(結果オーライ)

この交際費問題ですが、結構影響が大きいと思います。
と言うのも、中小零細の社長が接待を伴う夜の街に出かけていた大義名分が無くなる事を意味するからです。

経理担当者
「社長、交際費が多すぎます!」
社長
「なに~飲みながら信頼関係を築いて受注する仕事もあるんだよ!ゴルフで決まる仕事がどれだけあったか知らんのか!?」

みたいな事に説得力が無くなるわけです。普通の精神を持っている社長ならば肩身が狭くなる事は間違いないでしょう。ただ、社長という人種は普通ではないでの、続けるかもしれません・・・。

飲み会に来ない新入社員を否定できなくなってしまいましたね。
飲みニュケーションが壮大な社会実験で否定された感じです。

ちなみに、くまおさんはアラフォーですが先輩や上司に誘われたら、出来る限り行きます。突然誘われても出来る限り行きます。
部下に誘われても行きます。
最近行かなくなったのは地元の同窓会くらいです。

今どきの上司は部下を誘ったら断られるかもしれないと思いながらもリスクをしょって声をかけてくれているわけです。
そこまで、リスクをしょっている上司の期待に応えてやれば、将来的には絶対得をするに決まっているではありませんか。
これも逆張りの考え方の一つだと思います。
「人生の先輩と酒を酌み交わすことで必ず学ぶことがある」などと言った与太話は信じていません。学べない上司も沢山います。むしろその方が多いかもしれない。

まあ、現在は上司も部下もいないので5年以上はそういった話はありませんが・・・。

コロナショックのおかげか、せいか、義理人情、信頼、まごころと言ったエビデンスの提示しにくい飲み会というビジネス活動?が全否定された感じです。

社長
「理屈じゃないんだ。あいつは信頼できる。」
くまおさん
「いえ、信頼できると感じた事象が必ずあったはずだよ。」
社長
「?・・・・?」
くまおさん
「優秀な営業マンはそういった事象を把握して、意図的に再現するんだよ。」
社長
「?????」

みんな!信用信頼、安心、真心、心を込めて、義理人情といった感じで、まるっと、ふわっと語るのはそろそろやめにしませんか?