スキャロップドブレーシングって耐久性低い?

くまおさんはマーチンの1982年製のhd-28を所有しています。弟の奥さんの叔父さんからの預かりギターです。
このギターはマーチンのレギュラーラインナップであるd-28のブレーシングを変更して、ヘリンボーンバインディングを装着し、戦前マーチンをイメージしたものであり、現在もマーチンのレギュラーラインナップの一つです。

でね、このギター長らく弾いていなかったからなのか、メンテナンス不足なのか、弦高が3.5㎜を超えておりとても弾きにくいです。見た目は一か所弾き傷があるくらいで、その他はあまり傷がない美品です。ローフレットの減りが多少あるので、それなりに弾かれていたギターではないかと思います。大事に使用されていた事が伝わってくるギターです。くまおさんの手元に来たときは長らく倉庫で眠っていた状態だったそうです。

オーナーの意向もあり大胆な修理は不可という事で現状ではエクストラライト弦を張り誤魔化しながらたまーに弾いています。

マーチンの例にもれず、ブリッジ下の部分がポッコリ出っ張っています。
ネックの反りや、ブリッジ剥がれ、元起きは見られないのでポッコリお腹が原因の弦高だと思います。若干ブリッジが前傾している気がします。

同年代のモーリス合板安ギターでは全くそんな事は起こっておらず、ポッコリお腹はありません。なぜマーチンだけこの様な現象が起こるのでしょうか?

それはスキャロップドブレーシングと単板に原因があると思います。
スキャロップドブレーシングでブレーシングを削り込んでいる為に、単純に剛性が落ちているのでしょう。そして合板に比べ単板なのでそれ単体も弱いはずです。その為製造から40年近く経過して弦のテンションにギター表面の剛性が負けてしまったという事だと思います。

スキャロップドブレーシングも単板もギターの「鳴り」を重要視する為の設定です。
くまおさんはプロではないので正確ではないかもしれませんが、ギターは何十年も使用するものなのでスキャロップドブレーシングにはしない方が良いのでは?と思いました。ノンスキャロップの同年代d-28と比べてポッコリお腹現象の発現率はどの様なものなのでしょうか?ノンスキャロップの方が強いのではないかな?と思うわけです。

ポッコリお腹になったマーチンはサドル、ブリッジを削ったり、ネックアイロンで角度調整したり、ネックリセットで取付調整をして弦高を直す羽目になります。これがとっても高い。近年物のマーチン買えるよね?というレベルの価格になります。
工業製品としてはちょっとどうかな~と思うのです。その原因がスキャロップドブレーシングだけによるものなのか?は不明なのですが、一要因であるとは思います。

マーチンに対する評価って良いものばかりで、批判する系の記事がありまりありません。そこでくまおさんはスキャロップドブレーシングに対して考えを書いてみました。

とは言ってもくまおさんはプロではないので実際の強度等に関する影響は分からないです。でもなんとなくそんな気がします。

くまおさんは今後新品で高価なギターを買うときは、スキャロップドブレーシングは選ばないと思います。