ど新規のアポ取りマジ大変

営業は大きく分けると2種類です。
一つが既存客営業、もう一つが新規客営業です。
世の中のセールスマンの多くは既存客営業であり全くの新規営業は意外と少ないです。

くまおさんは訪問販売時代に新規個人宅営業をしていました。
ゼンリン住宅地図を片手に1件ずつインターホンを押しながら対話します。平日昼間の営業だったので在宅率は20%程度だったかな?
運よく在宅していたとしても、ほぼインターホン越しに断られます。出てきてくれたとしてもほぼ断られます。そんなことを繰り返し、「次回、自宅内で約2時間ご夫婦そろって話を聞いてもらう」という約束を取るのです。

会社が作ったトークマニュアルがあるので訪問作業自体は難しくありません。しかし9割以上断られるので精神がやられます。多くの人は「とりあえず断る」という反射を見せます。椅子に座って膝を叩くとポンと足が上がるのと同じです。訪販員を断るというのは反射反応です。
しかし、それだけ多く断られるとまるで自分の人格自体を否定されているような気分になります。実際は人格を否定されている訳でな無いのにそう感じてしまうのです。

断られると言ってもきつく断られることは滅多にありません。おそらくくまおさんは数万件のインターホンを押しましたが、水をかけられたことは1度だけで、怒鳴られたことも数回しかありません。ですから確率でいえばきつい断られ方はほぼゼロに近いといえます。ほとんどが反射反応によってインターホンで機械的に断られます。
でも、これが堪えるんですよね~。

断られることにうんざりしていたくまおさんは、ボイスレコーダーにインターホントークを録音してインターホンを押した後にその声を流していました。色々と考えたものです。

法人の場合も似たようなものです。飛び込み営業をしても決裁者までたどり着けずに沈没します。

新規開拓営業の場合この様な事をしながらお客様を開拓します。
新規開拓でも、前もってDMを打ったり、セミナー集客をしたり、ウェブ問合せを獲得したりという反響をもらってからの反響営業もあります。新規営業でも反響営業はだいぶ楽です。
相手が話を聞いてくれる態勢になっているので、飛び込み営業とは別次元です。
反響営業が出来る場合、それは会社がコストと知恵をかけて集客してくれている訳なので感謝しなければなりません。仮に反響営業をする為のDMやセミナー開催をしているのが従業員だとしても、その集客方法自体を考え出した会社には一定のリスペクトが必要です。

くまおさんは上記のような経験があるので、アポイントを軽く扱う人にとても腹が立ちます。せっかく会社が用意したアポイント顧客を放置したり、訪問はしたけれどもその後追客してない等が分かるとキレます。本当にキレます。怒鳴りつけて反論が出来ないくらい論破します。

アポイント獲得に、どれだけ苦労したのか、一件のアポイントにいくらのコストがかかっているのかを考えろ!と思うのです。

訪問販売は個別の作業自体にはスキルもいらないし、難しい事もありません。でもそれをやり続けるための精神維持が大変なのです。これはセルフモチベーターでないと無理です。外部圧力によってそれを維持させ続ける事には限界があります。

という事が分かっているくまおさんは、何とかして断られない新規アポ取り方法はないものかと色々と考えました。そこで現在メインの集客方法がウェブであり、順調に新規顧客が集まっています。ウェブであれば「断られる」という行為は「勝手に」行われているのでくまおさんの精神的なダメージはありません。
ふるいにかけられたお客様がお問合せをしてくるので、断られる確率も大幅に下がります。

とは言え、ウェブの知識が一朝一夕で身についたわけではなく、失敗しながら、批判されながら学んで来ました。

今では代理店さんや商社さんがくまおさんの製品を売り歩いてくれています。

たまに、営業が好です。などと言う人がいますが、そう言うやつらはど新規のアポとりをした事が無いのだと思う。
あれだけ断られる仕事が好きだなどと言えるとは思えないからです。
くまおさんは営業は嫌いです。でも割と得意です。

ど新規のアポ取りはマジ大変だからね。