チラシやキャッチコピーは一朝一夕ではできません!

まず初めに、声を大にして言いたい!

「チラシやキャッチコピーは一朝一夕ではできません!」

会社のオーナーが「今度、こういう企画に応募したいからキャッチコピー考えて~」と言ってきたので、今後起こりうる弊害とそれによる労力、リターンをおおよそ計算し潰しました。おそらくその企画で矢面に立って話をするのはくまおさんになるでしょうし、最終的にパワーポイント資料作りや、そもそものシナリオ作りもくまおさんが書く事になると思います。

なぜなら、オーナー陣にはそれらを「言語にして表現する国語力が無い」からです。
話を持ってきた段階では、オーナー自ら実行するつもりだったようですが、その企画を聞いた瞬間に「これはくまおさんが尻拭いする羽目になるやつだな。」と気が付きました。

そこで、こんな質問をしました。くまおさんはこういう反論を瞬間的に行います。いつも下記の様な事を考えているからです。くまおさんフィルターを通らない企画は所詮そんなもんだと思っています。

オーナー陣
「この応募用紙の締め切りが月末までなんだ~考えて書いてくれない?」
くまおさん
「費用対効果が合うならOKですよ。ところでその企画を通して何がしたいのか?」
オーナー陣
「会社の宣伝になればいいかな~と思って。」
くまおさん
「誰をターゲットにするとか決めたの?」
オーナー陣
「・・・別に。」
くまおさん
「じゃあ嫌だ。やりません。いきなりキャッチコピーを書けと言うけれども、その為にはどんな人に何をPRして何を伝えたいのかを決めなければならない。くまおさんはそういうのが得意だから、ポンポンキャッチコピーも書けるし、チラシも作れるけど、最初のスタート時点での意識共有をしてから実行しないと、作った後にあーだこーだ言われるのが目に見えているからやりたくない。その辺りをきちっと決めてから依頼してください。言っとくけど、くまおさんは何か企画する際はそういった背景も考えて上で発言してるからね。むしろ全く考えないで提案してくる神経が全く理解できない。」
オーナー陣
「・・・・・。」

とまあ、こんな感じです。よくあるやり取りです。

どんどん意見を出してもらって結構です。そしてくまおさんを論破してくれれば何よりだと思っています。でもそういった事にはほとんどなりません。もうちょっと頑張って提案してきて欲しいといつも思っています。

くまおさんだって、会社の利益貢献になる事であれば何でもやりますが、あまりにもアバウトすぎてやる気が起こりません。そしてこの手の案件は、オーナー陣だけでは詰めが甘くなることが目に見えているので、途中からくまおさんが尻拭いする羽目になる可能性が100%です。

くまおさんが最も嫌いな流れに突入することが目に見えているので、こういった依頼は受け付けないようにしています。

何でもいいと言いつつ、提案してみたら何でもよくなく、あーだこーだ意見を言うアレです。これホント最悪。一番嫌いです。

別件で、奥さんのスモールビジネス絡みでチラシを新しくしたいと言われました。
まあいいんじゃない?という事で、何気なしに「じゃあ、こうしたいという案をラフスケッチでいいから作ってくれる?ここにこんな写真があって、ここら辺にメニューが入ってという様なやつね。そうしたらそれを元に考えるから。」

実は前回もここで躓きました。奥さんの言い分としては「そういうのになれていないから分からない。」との事で、ラフ画が書けないとの事。くまおさんは得意だから簡単にいうかもしれないけど私には難しすぎて出来ないと言うのです。

確かに、くまおさんはそういうの得意ですよ。何故なら訓練したから。
会社在籍時にDMは散々書かされましたし、本やオーディオブック、セミナー等も受講して時間と手間をかけて勉強しました。主に勤務時間外にです。大学時代にアドビのソフトの訓練もしたのでデザインソフトも多少は操作できます。

どうも周囲の人は、くまおさんが短時間で簡単にチラシを作り上げるので分かっていない様なのですが、これね・・・物凄くエネルギー消費して結構大変だからね。別に、くまおさんだってパッと思いつくわけではないのです。調べたり考えたり、材料調達したりして作っては壊してを何回も繰り返して作成するのです。
これが、おそらく周囲の人の想像よりもはるかに速いスピードで実行されるので、突然思い浮かんだように見えるらしいのですが、そんな事はありません。全く専門外のチラシを作ることもあるのでその際は競合他社のチラシを眺めてみたり、似た分類を検討してみたり色々とやる事があります。知らない業界のウェブサイトを作成する際は、業界の本を数冊買って読んだりします。さわりだけでもインプットしないと作れないからです。

これは、純粋に「あっそういう事なんだ!」と気が付いたことがあります。
くまおさんの場合チラシを作りたいと思えば、類似業界を探したり、テンプレートを探したりしてたたき台を先に探します。何故ならその方が圧倒的に労力を圧縮できるからです。
しかし、多くの人の場合「探す」「真似る」という行為まで意識が回らないらしく、自分の頭で考えるだけなので、まったく案が出てこず嫌になるという流れになります。くまおさんにとってはむしろその方が不思議であり、「案が出てこない」という人は「努力不足」だと思っていました。でも実際には努力不足というわけではなく、そもそも「どこに向かって努力すればよいのか分からない」という状況なのだと理解しました。そしてそれを考えている間にモチベーションが落ちて作業が止まります。

また別件ですが、ある担当者がエンドユーザー向けにセミナーをすることになりました。テーマも何も決まっておらず、それらの設定から作る必要があります。その人に、何か、あなたしか知らない特別な情報は無いの?と聞いてみたところ、無いと即答されました。
もしもくまおさんが上記の状況に陥った場合、ブックオフに行って業界人が書いた素人向けの本を探してひとまずピッキングします。そしてそれをさも自分の経験の様にコーディネートして話をすると思います。ですからくまおさんはその担当者に対して何気なく「ブックオフ言ってネタ探してこい!」と言いましたが、その担当者からすればそもそもその様にネタを調達するという概念が無かったので思考が届かないのです。

くまおさんからすると「なんで頭を使って考えないのだろうか?少し考えれば気が付きそうなもんだけど・・・類似事例を何で探さないのだろう?」と素朴に不思議に思っている事項でした。類似事例を探すという事に意識が届かないらしいのです。

別の言い方をすると、インプットが少ないのでいくら考えてもアウトプットできないという事でした。タンスの中に何も入っていないのであれば、いくら引き出しを開けても何も出てきません。タンスの中に荷物をしまう作業が圧倒的に足りない人が多いのか、それとも先天的な問題なのか?正直なところよく分かりません。

全く新しい物を作り出す必要はありません。携帯電話という革命的な商品だって、「電話機」という元々存在していた商品を「家の廊下」から「みんなのポケットの中」に置き換えただけです。

「顧客に何が欲しいのかを聞くのは無駄である。何故なら顧客自身何が欲しいのか分かっていないのだから。」

何かが出てきて初めてあーだこーだ言えるのです。たたき台を作る人お疲れっす!